水溶性ビタミン
ペット栄養管理士講習会C教程のまとめですよ~
■水溶性ビタミンビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6
パントテン酸、葉酸、ビオチン、ビタミンB12、コリン)
ビタミンC⇒イヌネコは体内で合成できる。
ビタミンB群の多くは動物体内でさまざまな酵素の補酵素として機能する。
■ビタミンB1(チアミン)
作用:エネルギー代謝 アセチルコリン合成
心筋、神経機能維持。
主な供給源:全粒穀類、肝臓、酵母、豚肉、玄米、卵黄、小麦胚芽
豆類、生草、さなぎ粉、アマニ粕
チアミンは化学的に不安定なので、加工中に90%は分解されてしまう。
チアミン塩酸、チアミン硝酸として添加される。
ビタミンB1の欠乏は摂取不足だけからでなく、チアミン分解酵素(チアミナーゼ)の
過剰摂取によっても生じる。
シダとかエビかに
・ビタミンB1の推奨量
成獣の維持、代謝エネルギー1000kcal当たり)
イヌ(mg) 0.56
ネコ(mg) 1.4
欠乏症・多発性神経症、脚気、食欲不振、成長不良 筋肉衰弱
■ビタミンB2(リボフラビン)
主な供給源:乳製品、内蔵、筋肉、卵、緑黄色野菜、酵母
酸化還元反応を行う多くの酵素の活性に必要。
ビタミンB2の蓄積量は少ないため、日々の飼料で補給する必要がある。
欠乏は一般的ではない。
■ナイアシン
主な供給源(NADやNADPとして含まれる)
かつお、まぐろ、肝臓酵母、製造粕類、糠類、穀類
ただし、植物飼料中のナイアシンの利用性は高くない。20%程。
動物はトリプトファン(アミノ酸)からナイアシンを合成できるが、
鉄が酵素活性に必要であり、鉄欠乏は二次的なナイアシン不足を生じる。
ネコはナイアシン合成酵素を有しているが、中間代謝産物の分解が速いため、
実質的にはトリプトファンをナイアシン前駆物質として利用できない。
⇒ナイアシン要求量が多い。
・ナイアシン推奨量
(成獣の維持、代謝エネルギー1000kcal当たり)
イヌ(mg) 4.25
ネコ(mg) 10.0
・欠乏症:口内炎、皮膚炎、下痢、中枢神経異常、成長不良
■ビタミンB6
主な供給源:大豆、くるみ、玄米、鶏肉、マグロ、酵母、米糠、油粕
ただし、植物性飼料の九州は悪い。
動物性飼料中のビタミンB6は主にリン酸化合物。
アミノ酸を代謝する酵素の補酵素として働く。
・ビタミンB6の推奨量
(成獣の維持、代謝エネルギー1000kcal当たり)
イヌ(mg) 0.375
ネコ(mg) 0.625
・欠乏症:ネコシュウ酸結晶化
■パントテン酸
・作用・炭水化物、脂質、アミノ酸代謝の補酵素(CoA)
⇒エネルギー代謝に関するもの。
・主な給源:食肉(特に肝臓や心臓)、米、フスマ、アルファルファ、大豆、
酵母、魚粉
大豆の吸収はいいけれど、麦類中のパントテン酸は吸収されにくい。
添加物:パントテン酸カルシウム
・パントテン酸の推奨量
(成獣の維持、代謝エネルギー1000kcal当たり)
イヌ(mg) 3.75
ネコ(mg) 1.44
・欠乏症:下痢、脱毛症、皮膚炎、成長不良
ネコ:脂肪肝、体重減少
■葉酸(フォラシン)
⇒よく妊婦がとるようにいわれるもの。不足すると子どもの神経管の閉鎖障害を発生する。
・作用:核酸合成、アミノ酸代謝、造血
・主な給源:肝臓、卵黄、緑黄色野菜
不安定なため、飼料の加工中や貯蔵過程でほぼ分解される。
葉酸として改めて添加される。
・葉酸の推奨量
(成獣の維持、代謝エネルギー1000kcal当たり)
イヌ(μg) 67.5
ネコ(μg) 188
ネコはアミノ酸、蛋白質の要求量が高いので、代謝に関する葉酸を多く必要とする。
・欠乏症: 白血球減少、舌炎、食欲不振、成長抑制
ネコ: 巨赤芽球性貧血
■ビオチン
・作用:脂肪酸合成、糖新生、プロピオン酸代謝、ロイシン代謝、
皮膚、毛髪・神経維持
・主な給源:肝臓、卵黄、大豆、玄米、落花生、酵母、アルファルファ
・消化管内微生物が合成する為、イヌは特に推奨量がない。
ネコには推奨量あり。(特に抗ビオチン因子を含む場合)
・抗ビオチン因子:生卵白中のアビチン:ビオチンの吸収を抑制
:抗生物質:ビオチン合成抑制
・ビオチンの推奨量
(成獣の維持、代謝エネルギー1000kcal当たり)
イヌ(μg) なし
ネコ(μg) 18.75
・欠乏症:皮膚炎、脱毛症、奇形、成長不良
ネコ:脱毛症、目、鼻、口の乾燥
■ビタミンB12(コバラミン)
コバルトを含み、複雑な構造をもつ。
・作用:核酸合成、神経系維持、プロビオン酸代謝、
葉酸の活性化、造血
・主な給源:酵母や微生物由来のビタミンB12を含む肉製品、魚介類
動物はビタミンB12を合成できない。
植物中のビタミンB12少ない。
微生物のみ合成できる。動物の消化管微生物も合成できるが、
食糞をしないと利用不可能。
飼料添加物:シアノコバラミン
・ビタミンB12の欠乏は葉酸の組織への取り込みを低下させるため、
二次的な葉酸欠乏症を生じる。
・野菜中心の飼料はビタミンB12の欠乏を生じやすい。
■コリン
作用:生体膜成分、神経伝達物質
・主な給源:卵黄、ミルク、魚、吐いが、豆類(レシチンとして)
・コリンの推奨量
(成獣の維持、代謝エネルギー1000kcal当たり)
イヌ(mg) 425
ネコ(mg) 637
他の水溶性ビタミンと比較して推奨量が多い。
(人間は肝臓で合成されるため摂取する必要はなし。)
飼料中にメチオニンが多い場合はメチオニンがコリンを代替する
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