尿石症の食事療法
ペット栄養管理士養成講座C教程の私用メモですよ!
後悔しないよう、興味のある人だけ開きましょう。
尿路に結石ができる疾患
尿路:腎臓~尿管~膀胱~尿道
心臓病は春~秋に発症が多くなる。
泌尿器は秋~冬に発症が多くなる。
■結石の形成の要因
①食事中の無機塩類の不均衡
②尿中の無機塩類の沈殿・析出を促進する要因
③飲水量の低下とそれによる尿の濃縮
④尿石の核となる物質の存在
食事中のカルシウム、マグネシウムのバランスが悪いと、
尿に溶け込まずに沈殿する。
膀胱炎等で、上皮細胞がはがれていると、それを核として沈殿物が集まり、
結晶化してくる。
尿比重(濃度)が上昇すると尿石症は発生しやすくなる。
缶フードを与えられている動物の尿比重は低い。(総水分摂取量が多い。)
■リン酸アンモマグネシウム(ストラバイト)尿石
・若齢動物に多い
・イヌは尿路感染症(バイキン)が深く関連するが、
ネコは感染が存在しなくても形成される。
(⇒ストレス膀胱炎。特にトイレのストレスであり、心地よい空間にする必要がある。)
・尿pH(ペイハー)がアルカリに傾くと形成される。
治療、予防には尿pHを酸性に維持する必要がある。
・食事療法により結石を溶解させることが可能。
・マグネシウムの摂取量を抑える。
■シュウ酸カルシウム尿石
・老齢動物で多発
・食事療法による溶解は期待できない。(手術での摘出のみ)
・尿pHが酸性に傾くと形成
・ストラバイトの治療がこの尿石症の原因になりうる。
・カルシウムやシュウ酸の摂取量を制限する。
■イヌの感染性ストラバイト尿石
・生成機序
蛋白の過剰摂取⇒尿中尿素排泄過剰⇒加水分解によりアンモニウム発生
⇒尿pHアルカリ性になる⇒細菌・酵母・ウレアプラズマによりウレアーゼ生成
⇒アンモニアがアンモニウムに変化。
⇒食事中のマグネシウム+リン+生成されたアンモニウムにより、
⇒リン酸アンモマグネシウムの過剰飽和が起こる。
・ストラバイト溶解には蛋白質8%以下 リン0.1%以下、マグネシウム0.02%以下
(乾物量ベース)の食事推奨。
・予防療法だともう少し緩和。25%・0.6%・0.04%~0.1%
イヌの場合、急性膀胱炎の治療が重要。
膀胱炎と膀胱がんの症状は一緒なので、何度も膀胱炎を繰り返す場合、
膀胱がんにも注意する必要がある。
■ネコの非感染性ストラバイト尿石
・イヌと同様、蛋白質、リン、マグネシウムを制限したものが推奨。
(30~45%・0.5~0.8%・0.04~0.06% 乾物量ベース)
・尿のpHは食事成分だけでなく、給与法にも影響される。
給与が1日1回だけの場合、食後に尿pHが急激にアルカリ性に傾き、
アルカリ性でいる時間が長い。(6時間後に最高、14時間後に元の値に。)
自由採食の場合、尿pHは比較的安定化する。
尿pHを評価する場合、食事回数や採尿時と食事時間の関連性を把握すべき。
缶フードの尿量および尿比重はドライフードを与えられているネコより、
希釈尿を大量に排泄する傾向がある。
■シュウ酸カルシウム結石症
・尿pHの低下(酸性尿)・マグネシウムの過剰摂取・ビタミンDの過剰摂取
消化率の低い食べ物。
・ストラバイト結石の治療がシュウ酸カルシウム結石の原因となりうる。
2歳ごろにストラバイト結石にかかって治療を始めた子は、
5歳ごろからシュウ酸カルシウム結石症になる可能性がある。
・シュウ酸カルシウム結石は再発率が高い。
カルシウム・シュウ酸の摂取量を把握する。
■ペットが摂取する可能性がある高カルシウム食と高シュウ酸食
◆高カルシウム食
ボローニャソーセージ・ニシン・カキ・サケ・イワシ
ブロッコリー・ホウレンソウ・豆腐
牛乳・チーズ・アイスクリーム・ヨーグルト
ナッツ類
◆高シュウ酸食
イワシ
アスパラガス・セロリ・トマト・ナシ・ブロッコリー・トウモロコシ
リンゴ・レモン・ニンジン・キュウリ・サクランボ・パイナップル
ナス・レタス・アンズ・ホウレンソウ・カボチャ・オレンジ
サツマイモ・豆腐・モモ
フルーツ・ケーキ・ピーナッツ・チョコレート
Instagramはこちら。
毎日1枚
****************************************************
今日の記事が良かったな、なんてうっかり思ったら!
クリックいただけるとうれしいです。
みなさまのアドバイスのおかげで、かえさくと私が暮らしています。ありがとー!
お友達はいつでも大募集中ですよ~ヽ(・∀・)人(・∀・)ノ